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お問い合せ

自然言語処理(機械翻訳)分野における日本のAI技術力の課題と方向性~意味理解とリアルタイム性を伴う人工知能を目指す~

近年、社会実装・活用で注目を集めているAIの主な用途には、画像認識、検索、時系列分析、音声認識もあり、それぞれ注目されますが、人間活動との接点という意味では、翻訳などの自然言語処理の分野も重要であり、期待されるところです。弊社では、この機械翻訳技術についても、調査研究に取り組んでおります。

 

ここでは、昨年度(2020年度)特許庁が実施し弊社が担当した「令和2年度特許出願技術動向調査―機械翻訳―」についてご紹介致します。本件は、日経産業新聞電子版11月11日「機械翻訳の特許、米IBMが突出 追うNTTや富士通」でも紹介されているように、ニューラルネットワーク技術を活用した、「ニューラル機械翻訳」と呼ばれる方式が2014年に登場し、その後、性能が格段に向上したことで、一般にも話題を呼ぶことになった機械翻訳技術に関して、特許出願技術動向調査を行ったものです。詳しくは、特許庁報告書をご参照下さい(結果概要)。

 

国内でも外国人と接する機会が増え、ますますグローバル展開が加速する中で、日本人が言語の壁を越えてグローバルに活躍しやくする環境を整える上で重要な技術と言え、また、世界の言語の中での日本語の特殊性という観点からも、日本における技術開発が重要な分野です。

 

特許調査でその状況について見ると、新たな方式であるニューラル機械翻訳に関する特許は、米国や中国の件数が多く、増加率も高くなっているのに対し、日本の件数増加は遅れている状況にあるのが実態のようです。

 

総務省のグローバルコミュニケーション計画2025では、機械翻訳においてより文脈や話者の意図を汲み取ることや、リアルタイムに機械翻訳を活用する同時通訳の実現が目指されています。今後は、こうした意味理解やリアルタイム性を踏まえた機械翻訳技術の分野における日本企業のさらなる活躍が期待されます。


プレスリリース:サイバー創研、「5G-SEP(*1)宣言特許の整合性」を 評価(第3弾)、評価結果を販売

モバイル・ワイヤレスを始めとしたICT関連の技術調査等を行う株式会社サイバー創研(本社:東京都品川区、代表取締役社長:佐藤 博彦)は、情報通信分野の企業が5G標準必須特許として標準化団体に宣言した特許(5G-SEP宣言特許)について、5G標準規格との整合性を実際に評価することにより、5G標準必須特許(5G-SEP)の保有状況を推定しました。本調査は、昨年10月、本年4月(*2)に続く第3弾になります。

標準化団体への5G-SEPとしての特許宣言は、各企業の自己申告で行われているため、5G標準規格で必須といえないものも宣言されていると言われています。このため、5G-SEP宣言特許の件数を単純に比較するだけでは、主要企業等の本当の実力は明確にならないという問題がありました。

今回の調査は、5G-SEP宣言特許の整合性評価を実施することで、5G-SEPの全体件数や企業の保有状況を、推定することを目的に実施しました。

整合性の評価は、5G-SEP宣言特許の内、中核となる規格に対して宣言され、かつ特許登録された特許数の約10%の2,166件について実施しました。

整合性の評価結果では、整合率(*3)は平均で33%となり、前回報告の32%と同程度となっています。

整合率が高い企業は、KT Group(83.3%)、NTT DOCOMO(72.9%)、Sony(72.7%)、Fujitsu(70.0%)、ETRI(66.7%)となっています。

5G-SEP宣言数に上記の整合率をかけた5G-SEPの推定保有総件数は、約13,600件となりました。本年4月に公表した前回の報告より、約4,600件増えています。

5G-SEPの推定保有件数の上位10社は、LG(10.3%)、Samsung(10.1%)、Qualcomm(9.9%)、NTT DOCOMO(9.4%)、ZTE(8.2%)、Huawei(7.8%)、Nokia(ALU含む)(7.1%)、Ericsson(4.6%)、CATT(3.6%)、Sharp(2.9%)です。

LGは前回調査時の7位から大幅に順位を上げています。

また、宣言企業数が増加し、上位企業のシェアは下がってきています。

なお、整合性評価を行った特許の分析結果はご購入いただけます。


【詳細】

(1)調査の目的と背景

今回の調査対象である5G-SEP宣言特許は、約41,000件が宣言されています。宣言特許は各社が独自の基準で宣言をおこなっているため、宣言特許の中には客観的に見て必須といえないものも含まれており、宣言特許の件数からは各社の本当の実力は明らかにならない、という問題がありました。

一方、すべての宣言特許の整合性評価は、対象特許が膨大でコスト・時間がかかり実効的に難しい、という問題があります。

このような背景から、サイバー創研は現実的な対応として、一定割合をサンプリングして整合性を評価し、その結果導出された必須特許の比率である整合率を掛け合わせることにより、5G-SEP宣言特許件数から5G-SEP件数を推定することで、客観性と実効性を両立させる手法を採用しました。

具体的には、5G-SEP宣言特許の内登録された特許の約10%を整合性評価の対象として、5G規格への必須特許である5G-SEPについて、全体件数や企業ごとの保有件数を推定しています。

(2)評価対象特許の選定

(ア)評価対象母集団の設定

・3GPPが5G規格として選定している規格を中核となる規格ととらえ、これらを宣言対象にした5G-SEP宣言特許を母集団としています。

・母集団のファミリー件数:40,703件

・その内登録となっている特許を含むファミリー件数:20,825件

中核となる規格とは、5G無線アクセス関係の規格(TS 38系)と、5Gアーキテクチャ規格のうちネットワークスライシング関係などの規格(TS23.501~23.503)です。

(イ)整合性を評価する特許の選定

・母集団の内登録となった特許を含む特許ファミリーから、整合性評価対象となる登録特許を選定しています。

・企業毎の公平性を担保するため、登録日が新しい特許を優先した上で、各企業とも登録特許件数のおおむね10%に相当する件数の特許ファミリーを選定して、整合性の評価対象としました。

・ファミリー内に登録特許が複数ある場合は、最も限定が少なく権利範囲が広い独立請求項を有する登録特許を評価対象として選定します。

(ウ)整合率の評価方法

・ファミリーごとに選定した1特許について、上記の独立請求項を対象に整合性を評価しています。

・対比する規格は、原則として対象特許が宣言している規格を対象としています。宣言規格以外の規格と対比する場合でも、中核となる規格のみを対象としています。(TS36系やTRに合致していたとしても、整合しているとは評価しません。)

(3)評価手順

(ア)ダブルチェック体制

標準規格とSEPの両方に精通した技術者が、2段階で評価を行います。1次評価者が評価した結果(評価内容は(イ)項参照)を基に、2次評価者がチェックします。B評価((ウ)項参照)は特に注意してチェックし、評価結果が異なる場合は理由を付けて差し戻し、最終的に1次2次の両評価者の見解が同じとなるよう調整します。

(イ)評価内容

・対象規格と箇所

・評価根拠

・発明のポイント

(ウ)整合性の評価結果

・A:発明が規格と一致する。この件数の比率を整合率としています。

・B:発明の一部の要件が規格と一致する

・C:発明が規格と一致しない

(4)整合性評価の結果

中核となる規格へ宣言されかつ登録された特許を含むファミリー件数は20,825件で、整合性評価対象の件数は2,166件です。サンプル比率は、登録された5G-SEP宣言特許の目標値である10%に対し、10.4%となります。なお、評価対象特許ファミリー件数は、前回調査より約850件増えています。

宣言企業は98社あり、その内、登録特許ファミリー件数が100件以上(評価対象10件以上)の27社を企業別の評価対象としています。

整合率の企業別の評価結果を図1に示します。

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図1 5G標準規格との整合率

 

整合率の平均は、赤線で示すように、33%です。

KT Group(83.3%)、NTT DOCOMO(72.9%)、Sony(72.7%)、Fujitsu(70.0%)、ETRI(66.7%)が上位となっています。国籍別では、日本、米国、韓国の企業が高めの整合率となっています。

日本企業では、NTT DOCOMO、Sony、Fujitsu、NEC、Panasonicが、平均以上の整合率となっています。

(5)推定した5G-SEP件数と保有状況

評価対象の5G-SEP宣言特許ファミリー件数に、今回調査した整合率を用いて推定した5G-SEPファミリーの総件数は、約13,600件です。上位企業名と推定保有件数の比率を、図2に示します。

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図2 推定した5G-SEPの保有状況

 

5G-SEPの推定保有件数の上位10社は、LG(10.3%)、Samsung(10.1%)、Qualcomm(9.9%)、NTT DOCOMO(9.4%)、ZTE(8.2%)、Huawei(7.8%)、Nokia(ALU含む)(7.1%)、Ericsson(4.6%)、CATT(3.6%)、Sharp(2.9%)です。

LGは前回調査時の7位(6.3%)から1位(10.3%)へと大幅に順位を上げています。これは多量のSEP宣言を行った結果です。

また、全体的に、上位企業のシェアは下がってきています。

日本企業では、NTT DOCOMOが4位、Sharpが10位となっています。

このように、5G-SEP宣言の活動は進行中で、これらの動向から各企業の戦略の一旦が見えてくることから、今後も継続的な調査を行う予定です。

 

*1 ETSI標準規格必須特許European Telecommunications Standards Institute(欧州電気通信標準化協会)

*2 https://www.cybersoken.com/file/press_5G_Patents,5G-SEP.pdf

https://www.cybersoken.com/blog/topics/2021/04/02/2889/#more-2889

*3 整合率:評価対象特許のうち評価結果が標準規格と一致する比率


プレスリリース:サイバー創研、 「6G関連特許の出願動向を分析」 〜6G中核技術の技術開発の進捗度合いと主要企業の勢力を可視化〜

モバイル・ワイヤレスをはじめとしたICT技術の総合的調査を⾏う株式会社サイバー創研(本社:東京都品川区、代表取締役社⻑:佐藤博彦)は、本格導入が進む5Gの次の標準と考えられている6G技術について、ITU-TやIEEEなどの標準化団体や、総務省やNICTなどの主管庁等、NTTドコモ、Ericsson、Samsungなどの主要企業のホワイトペーパーが掲げている情報から、中核と考えられる9項目の技術を選定し、6Gに向けた技術開発の進み具合や、主要企業の開発動向について、特許出願動向を基に評価・分析を行いました。

具体的な調査対象は、6Gネットワークを構成する新技術の衛星統合通信や全光通信などに加え、無線通信の要になるMIMO・ビームフォーミングや、ネットワークの柔軟性や多様性を高めるAI技術、6Gならではのサービスが期待されるリアリティ技術などで、これらの特許出願動向を分析しました。

その結果、下記の状況が分析できました。

  1. ハードウェア系技術は中国が、ソフトウェア系技術は米国が注力して出願
  2. MIMO・ビームフォーミング、衛星統合通信では、既に特定企業の特許シェアが高い
  3. 日本は、テラヘルツ波、全光通信、MIMO・ビームフォーミングに力をいれている
  4. 日本企業では、NTT(NTTドコモを含む)、ソニー、三菱電機、キャノンが既に動き始めている

 

【本調査のポイント】

(1)調査方法:対象となる6G中核技術等

今回の調査報告では、国際標準化団体や5G主要企業の6G(Beyond 5G)に関するホワイトぺーペーパーから、6Gの中核と考えられる技術を選定し、当該技術に対する特許出願動向を分析しました。

6G中核技術としては、3つの分野、6Gで新たなネットワーク構成要素と位置付けられる6G構成要素技術分野、送受信の役割を担う6G無線統合技術分野、及び6Gネットワークをよりユーザフレンドリーにする6G高度化技術分野に大別しました。6G構成要素技術分野には、テラヘルツ波、衛星統合通信、全光通信、量子暗号・通信、時空間同期、エッジコンピューティング技術を、6G無線統合技術分野には、MIMO・ビームフォーミング技術、6G高度化技術分野には、AI技術、xR技術を加え、合計9項目の技術を対象としました。調査対象とした6G中核技術の概要を表1に示します。

調査対象特許は、最初に発行された6Gホワイトペーパー(2019年)より2年前の2017年以降に出願された特許出願および実用新案登録を含む、特許ファミリー[1]としています。

抽出した特許ファミリー件数は、約5万8千件になります。

分析対象とした特許ファミリーは、標準化を目指す特許出願が多く含まれていると思われることから、企業が出願した特許ファミリー約2万件を対象としています。

9項目の技術個々の特許ファミリー件数は、少ないテラヘルツ波でも1,000件以上、多いエッジコンピューティングで5,000件以上となっています。

[1] 特許ファミリーとは、特許の優先権を利用して複数の国・地域へ出願している出願群のこと。例えば、同じ発明を複数の国へ出願した場合は1つの特許ファミリーと扱う。

表1 調査対象の6G中核技術

分野 調査対象技術 技術概要
6G
構成
要素
技術
テラヘルツ波 5Gで用いられているミリ波より高周波数帯の電波を用いることで、更に高速・広帯域を実現する技術である。基盤となる技術は、測定分野などの他の産業領域で既に活用されており、これらの技術を6Gに適用することで、更なる高周波数帯への拡張を目指している。
衛星統合通信 衛星だけでなく、HAPSやドローンなど、無線基地局を搭載できる空中浮遊物の技術の開発が進んでいる。大気による減衰や建物の遮蔽などを抑えることができる上空に基地局を配置することで、無線通信の更なる効率的な活用を目指している。
全光通信 光のままでのルーチングなども可能とする全光通信は、光信号と電気信号との変換エネルギーの消費を抑えることができること、また無線と比べて高速・長距離、電磁誘導ノイズ耐性、傍聴耐性など、無線の弱点を補う機能性が期待できる。このため、5Gと比較し数十倍のエネルギー消費が懸念される6Gにおける、省電力化課題の解決が期待されている。
量子暗号・通信 量子力学の原理を活用して通信内容を秘匿化する量子暗号技術と、量子暗号化されたデータによる光通信技術を指す。量子暗号は、光の量子状態が観測によって歪むことを利用することで盗聴の有無を判別し、盗聴されていない公開鍵を用いて復号化する。光の量子状態は観測以外の要因でも歪むことから、量子状態の安定した伝送が課題となっている。
時空間同期 無線通信技術に高精度時刻同期を持ち込むことで、送受信端間の遅延時間を待ち合わせ時間などを設けず確実に保証する技術である。6Gでは、低遅延かつ送受信時間の揺らぎを保証したサービス提供の切り札として、安価で超高精度の時空間同期の導入が期待されている。
エッジコンピューティング(EC) ECは、IoTなどで情報発生源の近くに信号処理部を配置して有効情報だけを送信することや、端末の移動やトラヒック流量の変化などに対応し最適化する役割も期待されている。6Gでは、ネットワークを構成する基盤、提供機能、利用産業などの多様化が更に進められることから、エッジでの更なる最適な組み合わせを実現するECが期待されている。
6G
無線
統合
技術
MIMO・ビームフォーミング MIMO技術は、4G時代から複数の送信アンテナから同時にデータを送信しそのデータを複数の受信アンテナで受信する技術として用いられており、5Gではミリ波への対応やビーム制御技術が加えられて、進化している。6Gでは、離れたアンテナや衛星通信など更に高度な運用が必要とされている。
6G
高度化
技術
AI技術 AIの学習性能は日進月歩で進化しており、自然言語を対象とした領域も含め、AI技術が適用可能な利用形態が拡大してきている。一方、6Gネットワークは、ネットワーク構成要素の多様化に加え、医療・交通、農業など価値観の異なるサービスの提供が期待され、そのための最適なネットワーク運用を自動化するAI技術の活用が期待されている。
xR技術 VR/AR/MRなどのリアリティ映像の技術は、空間同士をインタラクティブに繋ぐ究極のHMI技術として注目されている。6Gでは、超低遅延での遅延保証や遅延レベルの選択など地点間の距離を克服する目標が掲げられており、それらの機能を用いることで、空間をつなぐ三次元ホモグラフィックライク通信の実現が期待されている。

(2)国別の全体動向

分析対象とした約2万件の6G中核技術の特許について、国別(日米欧中韓)の出願比率を図 1に示します。
中国企業が約40%で最も多く、次いで、米国企業の約35%です。
日本企業は3番目で約10%、4位は欧州企業で、約9%となっています。

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図 1 6G中核技術の国別出願比率

(3) 6G技術分野の勢力分析

3つの技術分野、6G構成要素技術、6G無線統合技術、及び6G高度化技術について、それぞれの上位20位までの出願人を表 2、表 3に示します。
6G構成要素技術(表 2の左)は、テラヘルツ波、衛星統合通信、全光通信、量子暗号・通信、時空間同期、エッジコンピューティングを対象としており、上位20位の内、半数強の11社が中国企業で、米国企業が6社、日欧韓の企業が各1社となっています。
日本企業は、NTT(NTTドコモを含む)です。
6G無線統合技術(表 2の右)は、5Gから連続している技術分野で、MIMO・ビームフォーミングを対象としており、上位20位の内、米国企業が7社、日本企業、中国企業が各4社、欧州企業、韓国企業が各2社、その他が1社となっています。
日本企業は、NTT(NTTドコモを含む)、ソニーグループ、パナソニック、三菱電機です。
6G高度化技術(表 3)は、AI技術、xR技術を対象としており、上位20位の内、米国企業、中国企業が各8社、欧州企業、韓国企業が各2社となっています。
日本企業は、上位20社に入っておらず、ソニーグループが21位となっています。

表 2 6G技術分野ごとの上位出願人(その1)

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表 3 6G技術分野ごとの上位出願人(その2)

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(4) 6G中核技術別の勢力分析

主要国(日米欧中韓)の勢力比較として、6G中核技術毎に上位20位までの出願人数、及び上位3位の出願人を表 4に示します。また、各技術の上位20位までの日本企業の出願人を合わせて示します。
上位20位までの出願人を国別にみると、中国は、6項目の6G技術で、1位となっています。次いで、米国が5項目で1位となっています(2項目で同数1位)。
日本企業の上位出願人が多い6G技術は、テラヘルツ波が7社、全光通信5社、MIMO・ビームフォーミングが4社と続いています。
テラヘルツ波には、種々の得意分野を持つ、パイオニア、キャノン、浜松フォトニクス、ローム、オリンパス、三菱電機、JFEスチールが入っており、日本にとって有望な領域と考えられます。
また、全光通信では、NTTは2位と住友電気工業が8位と2社が10位以内に入っており、上位20位内の企業数、出願件数からも、日本の注力度合いが高いことが読み取れます。
米国企業の上位出願人が多い6G技術は、エッジコンピューティング、AI技術、MIMO・ビームフォーミング、全光通信、xR技術、量子暗号・通信となっています。
特に、エッジコンピューティング、AI技術、xR技術では、1位、2位を米国企業が占めており、これらの技術領域は米国企業が主導していると見て取れます。いずれもソフトウェア系の技術です。
欧州企業の上位出願人が多い6G技術は、時空間同期、衛星統合通信となっています。MIMO・ビームフォーミングはエリクソンが2位となっています。
中国企業は、国別の上位20位までの出願人数では、9項目の6G技術の全てで2位以上となっています。特に、時空間同期、衛星統合通信、量子暗号・通信、xR技術、AI技術、テラヘルツ波、全光通信では、上位20者中1/3以上の出願人数を占めています。また、テラヘルツ波、衛星統合通信、全光通信、量子暗号・通信、時空間同期では、トップ3の内2者以上が中国企業で、これらの技術領域は中国企業が注力していると見て取れます。いずれも、ハードウェア系の技術です。
韓国企業の上位出願人が比較的多い6G技術は、MIMO・ビームフォーミング、AI技術、xR技術となっています。

表 4 主要国の勢力比較と上位出願人

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(5) 日本の上位出願人

上位20位にいる日本の出願人を、表 4の右端列に示します。
NTT(NTTドコモを含む)は、3項目の技術、全光通信、MIMO・ビームフォーミング、xR技術が20位以内です。この内、全光通信は、世界で2位となっており、過去の実績も踏まえ注力度合いが覗えます。
ソニーは2項目で、MIMO・ビームフォーミング、xR技術です。xR技術は、ゲームで実績のあるソニーの強み技術です。
三菱電機も2項目で、テラヘルツ波、MIMO・ビームフォーミング、キヤノンも2項目で、テラヘルツ波、全光通信です。
残りの出願人は1技術で、各出願人の実績のある領域の技術となっています。

(6)6G中核技術の状況分析

調査対象とした9項目の6G中核技術について、横軸に特許ファミリー件数、縦軸に上位3者のシェア比率をとった相関を図 2に示します。
MIMO・ビームフォーミングと衛星統合通信の特許は、上位3者のシェアが35%を超え、最も高くなっています。これらは、既に目指すべき方向性が認識され、方式的に技術を完備させる観点から、特定の企業が網羅的に特許出願を行っている可能性が考えられます。
上述以外の技術は、上位3者のシェアは25%未満となっています。
これらは、全光通信のように、有線・無線連携の新たな枠組みの議論が必要な技術、AI技術のように適用領域が多岐に渡る技術、時空間同期のように時間と距離を克服する新たな枠組みの議論が必要な技術、など、方式として合意が取れる前段階で、これから勢力がどうなっていくか注視が必要な技術と考えられます。

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図 2 6G中核技術の特許ファミリー件数と上位3者のシェア

【提供サービス】

今回の調査では、下記のサービスをご提供いたします
(1) 6G技術特許母集団の詳細解析
(2) 5G,6Gに関する各種調査分析
個別要件は、末尾の問い合わせ先までご相談下さい

 

■サイバー創研 会社概要

(1)商号 :株式会社サイバー創研( http://www.cybersoken.com )
(2)代表者 :代表取締役社⻑ 佐藤 博彦
(3)本店所在地 :東京都品川区西五反田2-8-1五反田ファーストビル5階
(4)設⽴年⽉⽇ :2001年4⽉
(5)主な事業の内容:情報通信関連の以下の事業
1.調査研究事業
2.特許サービス事業
3.エンジニアリング事業
4.教育研修・出版事業
(6)資本⾦ :3,000万円

■本リリースに関するお問い合わせ

株式会社サイバー創研
特許調査分析部 5G必須宣⾔特許調査チーム
担当 : 中西健治
Tel : 03-3490-3186
Email: contacts@cybersoken.com


日本ドローンコンソーシアム(JDC)から前社長木下が功績賞を受賞

2021年5月25日のJDC総会において、今年から新設されました功績賞が木下前社長に授与されました。

JDCは、2012年10年、当時まだ「ドローン」という言葉も社会的には稀であった中、千葉大学野波研究室の研究成果である「ミニサーベイヤー」の普及、社会実装を目指す「ミニサーベイヤーコンソーシアム(MSC)」からスタートしました。
2017年4月には、日本の上空を飛行するすべての産業用ドローンの中立的なユーザ団体を目指す「日本ドローンコンソーシアム(JDC)」に衣替えしました。現在280の会員を擁する民間組織に成長し今日に至っています。

今回の受賞では、2012年のMSC発足当時から昨年度まで、理事、代表理事として組織運営にかかわってきたことが表彰対象になりました。
今後、産業用ドローンの業界においては、幅広い応用拡大とともに2022年から実用化されるレベル4(第三者上空・目視外飛行)に向けた国レベルの制度設計、機体認証や機体識別、操縦資格・検定制度などの具体化、等が精力的に進められるなか、ユーザ団体としてJDCの貢献が期待されます。
JDC: http://jdc.or.jp
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(出典)令和3年度JDC表彰式資料


裾野を広げる機械学習

電子決済が市中に広がり、店舗のレジにはQRコードの札が並ぶようになりました。電子マネーのインタフェースです。利用者が自らのスマホでQRコードを読み取り、支払い額を入力して電子決済を行う方式です。レジの機械でスマホに表示したQRコードやバーコードを読み取ってもらい電子決済を行う方式もありますが、自ら支払い額を入れることから少し安心です。

さて、少し前までは、ICチップの組み込まれたカード携帯電話の使っての電子決済の使い勝手が良かったように思っていましたが、今は店舗に置かれたQRコードを読み取る方式だけの店舗が増えてきて電子決済の流れが幾分変わってきたように思います。

その中でスマホカメラによる読み取り精度が格段に向上しています。

機械学習の結果が巧みに利用されているようです。何年か前のQRコードの読み取りは携帯のカメラで携帯画面に表示されるガイドに合わせて読み取っていましたが、今ではスマホのカメラの視界にQRコードが入ればQRコードの大きさ、傾きに関係無くアブリがQRコードを見つけてくれます。一度見つけるとコードを解読してくれます。スマホアプリは機械学習をしているわけではなく、機械学習の結果を利用しています。

機械学習のモデリングでは大量のサンプルと計算機パワーが必要ですが、モデルとパラメータを決めれば、比較的小さな計算機パワーでモデルに従って認識をするようです。

スマホに搭載されたカメラを用いるアプリの多くには、この認識の仕組みが使われています。花の名前を教えてくれるアプリだとか、類似のものをネット検索してくれるアプリとか多岐にわたります。とても便利になりましたが、その反面、プライバシーの確保はとても困難になったと思います。

藤井伸朗:NTT研究所、NTTグループ会社において通信網オペレーションシステム等の研究開発、国際標準化に従事。2014.7よりサイバー創研に勤務。電子情報通信学会フェロー。


プレスリリース:サイバー創研、5G標準必須特許に関する 主要技術・サービスの開発動向について評価・分析

5G必須特許調査報告(第3版)と、該当する特許リストの販売を開始

モバイル・ワイヤレスをはじめとしたICT技術の総合的調査を行う株式会社サイバー創研(本社:東京都品川区、代表取締役社長:佐藤 博彦)は、3GPPの5G標準必須特許(5G-SEP)に関する主要企業や主要技術・サービスの開発動向について評価・分析しました。


創立20周年を迎えて

株式会社サイバー創研は、2021年4月2日に創立20周年を迎えることができました。これもひとえに皆さまのご支援の賜物であり、心から感謝申し上げます。

2000年設立以来、弊社は、情報通信分野を中心に基礎研究から応用開発、社会実装等を経験した専門家が集まり、お客様と同じ目線にたって、各種技術調査、知的財産調査、プロジェクト支援などを行ってまいりました。

この間、情報通信技術の進展スピードは速く、また様々な産業分野、生活の中で利用拡大が進みました。弊社では、LTE-A、5G等に関わる特許動向、電波資源関連調査、セキュリティなどの技術動向調査、CO2削減に関わる環境課題解決のほか、各企業での技術調査等に取り組んでまいりました。

現在、新型コロナウイルスの感染拡大により、生活、経済活動は大きな影響を受けています。環境が大きく変化する時代を迎えていますが、情報通信技術の動向を見極め、多様な調査分析手法、アプローチ手法などを活用して、お客様とともに、諸課題の解決等を支援してまいりたいと考えています。

これを機に、社員一同決意を新たに、一層の努力をして皆様のご要望、ご期待にお応えしてまいりますので、今後とも一層のご理解とご支援を賜りますようお願い申し上げます。

 

2021年4月2日

代表取締役社長 佐藤 博彦


プレスリリース:「5G-SEP 宣言特許の正確性」を評価、評価結果を販売 〜現実の5G標準必須特許の保有数を推定、上位6社がほぼ拮抗〜

このたび、「5G-SEP宣言特許の整合性評価を実施することで『現実の5G-SEPの全体件数や、企業の保有状況』を推定しました。


動物のインターネット(IoA)

四国霊場第18番札所 恩山寺への道の左手に畜舎がある。
巨大な牛が畜舎で飼育されている。
遍路道中、最初は大きな黒い塊があると不思議に思っていたが肉用牛だった。

 

日本の多くの牛は畜舎飼いらしい。
日本の牛の頭数は約380万頭いるが、放牧されているのは、その10%だそうだ。
一方、国土の広いブラジルでは牛は約2.44億頭いて、その内2.15億頭が放牧されている。

動物福祉では放し飼いが推奨されているが、日本は畜産農家が広い土地を持っていないため放牧数が少ないそうだ。
しかし、農業用休耕地が4230平方キロあり、最近はその一部が放牧に使われ始めたようだ。
といってもまだ101平方キロであり、今後は放牧による牛の飼養の広がりが期待される。

 

さて、牛が放牧されるとIoT機器を牛に付けて、24時間状態管理をするのが精密畜産農業(PLF)の方法になる。
電池、センサー、ネットワーク、クラウドさらには機械学習とICT技術の活用が期待される。

動物は「もの」ではないので、IoTではなく、IoA(Internet of Animals)と呼んでいかなければならないかもしれない。

 

藤井伸朗:NTT研究所、NTTグループ会社において通信網オペレーションシステム等の研究開発、国際標準化に従事。2014.7よりサイバー創研に勤務。電子情報通信学会フェロー。


プレスリリース:「5G実現に資するETSI 標準規格必須特許(5G-SEP)関連の最新動向」を総合分析

このたび、「5G-SEP関連の特許、寄書調査報告書」の最新動向を分析し、2019年2月に販売を開始した初回報告書を改訂しました。
初回の5G標準規格必須特許(5G-SEP)候補および標準化寄書の最新の動向調査に加え、主要企業の宣言がほぼ出そろった5G-SEP宣言特許の調査を追加し、注目規格、注目企業、注目技術を中心に、より客観的な勢力比較を行っています。
なお、5G-SEP候補分析手法は、当社で考案した手法です。5G独自の技術に着目して、検討中の標準仕様を念頭に置いた特許出願の抽出方法を用いて、5G-SEPだけでなく、5Gを実現に資する実装特許や差異化特許も合わせて分析が可能です。

→プレスリリー ス「5G必須特許およびETSI公開5G-SEP宣言特許等の総合分析」

→(抜粋) 5G必須特許、5G-SEP宣言特許、5G 標準化寄書の動向分析

→(Excerpts) 5G Essential Patents, ETSI Declared 5G-SEPs and promissing patents for 5G Survey Report


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